次世代のハードディスク規格として期待を集めているUltra ATA/66。しかし一体どのような特徴を備えており、どのような環境で動作するのでしょうか?。その要点を簡単にまとめてみました。
◎Ultra ATA/66の技術的特徴
「Ultra ATA/66」は、現在主流となっているIDE型ハードディスクのインターフェース規格「Ultra ATA/33」を拡張したものです。Ultra ATA/33は、8.3MHzのデータ転送クロックの立上がりと立下りの両方でデータを転送することで毎秒33MBのデータ転送能力を実現していました。Ultra ATA/66はこの転送クロックを2倍の16.7MHzに引き上げることで、従来の2倍となる毎秒66.6MBのデータ転送を可能にしています。
(理論値)
ただし転送クロックを引き上げることで、ノイズの影響を受けやすく動作に問題が生じます。そこでUltra ATA/66では従来40本だったケーブルの芯数を80本に増やし、これをGND線に割り当てることで安定性を確保しました。
Ultra ATA/66用の専用ケーブルを見ると、信号線の太さが細くなり、数が増えていることがわかります。
◎どんな環境で動作するの?
Ultra ATA/66の性能は、ハードディスクだけを交換しても最大限には発揮されません。パソコン側もUltra ATA/66対応の環境であることが必要なのです。
具体的には「Ultra ATA/66対応ハードディスク」と「80芯の専用ケーブル」、それに「Intel810」などUltra ATA/66に対応した最新チップセットを搭載したパソコンが必要です。Ultra ATA/66に対応していない従来のパソコンの場合でも、Ultra ATA/66を使用するためのコントローラカードなどを使用することによりUltra ATA/66の高速データ転送を可能にします。
◎Ultra ATA/66が利用できるパソコンの見分け方
Ultra ATA/66が利用できるかどうかは、パソコンのBIOSメニューなどで判断できます。BIOSメニューでUltra DMA Mode-4と表示されていればUltra ATA/66で動作していることになります。
◎従来パソコンでは使用できないの?
従来型のパソコンであっても、Ultra ATA/66対応ハードディスクを利用することは可能です。Ultra ATA/66はUltra ATA/33との互換性を備えており、ケーブルの芯数が増えてはいるもののコネクタ自体は共通です。従ってUltra ATA/33対応のパソコンにUltra ATA/66対応ハードディスクを使用することも可能であり、その場合はUltra ATA/33として動作するようになっています。
最後に・・・
現在使っているパソコンがUltra ATA/66非対応であっても、増設や交換の際には将来への発展性を備えたUltra ATA/66対応ハードディスクを利用するのが良いでしょう。
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