パソコンやスマートフォンなどを日々使っている際に怖いのが、保存したデータが突然消えてしまうことです。しかし、万が一データがデバイスから消えてしまったとしても、バックアップを取っておけばデータの完全な消失は回避できる可能性があります。では、データのバックアップは具体的にどのように行えば良いのでしょうか。
この記事では、パソコンやスマホでデータのバックアップを取る重要性や、データバックアップの具体的な手順をご紹介します。
データのバックアップが必要な理由
パソコンやスマートフォンなどに保存するデータの量は、デバイスを使う期間が長くなるほど増えていきます。しかし、機械である限り故障や不具合を突然起こす恐れは拭いきれません。
端末を落としたりデータを間違って削除したりといった、人為的なミスでデータが消えてしまうケースも考えられます。
デバイスそのものは買い替えや修理によって使用を続けられますが、消えてしまったデータの復旧は簡単ではありません。「データは消える恐れがあるもの」と認識し、万一のデータ消失にも慌てないようにバックアップを取っておくことが重要です。
また、撮影した写真のデータをデバイスにたくさん保存しているという方も多いでしょう。せっかく撮影した写真が何らかの不具合で記録されず、データとして残せなかったという事故も見られます。このような事態を回避するには、スマホとデジカメの複数で撮影を行うのも有効な手段です。
バックアップの保存場所は2ヶ所以上用意しておこう
データのバックアップを行う場合、バックアップデータはスマートフォンやパソコンの内蔵ストレージ以外の場所に保存しましょう。同じデバイス内にデータのコピーを増やしても、デバイスが故障したらそのデータを読み取ることはできないからです。
同じデータを2つ以上の場所に保存しておけば、いずれかが故障してもデータを完全に失ってしまうリスクは抑えられます。データのバックアップ先の一例としては、以下のメディアが挙げられます。
- 外付けHDD
- クラウドストレージ(オンラインストレージ)
- 光学ディスク(DVD、ブルーレイディスクなど)
- USBメモリ など
バックアップを取る方法
データのバックアップは、具体的にどのような手順で行えば良いのでしょうか。データバックアップの方法を、スマホとパソコンの場合に分けてご紹介します。
スマホの場合
スマートフォンの場合、Androidなら「Googleドライブ」、iPhoneなら「iCloud」への自動データバックアップが行えます。すべてのデータがバックアップされるわけではありませんが、設定しておくと便利です。それぞれの設定方法は、以下の通りです。
【Androidの設定方法】
- 「設定」アプリを起動し、「システム」→「バックアップ」の順にタップする
- 「バックアップ」をオンにする
※Androidは機種やOSバージョンによって、手順や画面表示が若干異なる場合もあります。
この設定をしておくと、Googleアカウントに紐づけられているデータをバックアップすることができます。
【iPhoneの設定方法】
- 「設定」を開き、「ユーザー名」→「iCloud」の順に進む
- バックアップを実施したい項目をオンにして、「iCloudバックアップ」をオンにする
パソコンを持っている場合は、スマートフォンとパソコンをUSBケーブルで接続して、内部のデータをパソコンにコピーしておく方法もおすすめです。
上記の方法でバックアップができないデータは、バックアップアプリなどを使用してバックアップしておくと良いでしょう。
パソコンの場合
写真や文書などの一部データは、パソコン内部から外付けHDDやオンラインストレージにコピー&ペーストで簡単にバックアップできます。
定期的に自動でバックアップを取りたい場合は、以下の方法で設定を行ってください。
【Windows10の場合】
- 画面左下の「スタート」をクリックし、「設定」→「更新とセキュリティ」→「バックアップ」の順に選択する
- バックアップ先にする外付けHDDなどを接続して、「ドライブの追加」を選択する
- バックアップを取るファイルや頻度を設定したい場合は、「その他のオプション」から設定を行う
【Macの場合】
- 外付けストレージを接続する
- Appleメニュー→「システム環境設定」の順に選択し「Time Machine」をクリックする
- 「バックアップディスクを選択」をクリックして外付けストレージを選択し、「ディスクを使用」をクリックする
バックアップは定期的に取ることが大切
一回バックアップを取ったとしても、デバイスを使い続ける限りは取り扱うデータ量が増えていきます。大切なデータを失わないためには、定期的にバックアップを取ることが大切です。
失いたくない重要なデータはこまめにバックアップする、デバイス内の全データを定期的にバックアップするなど、バックアップに関するルールを決めておくと良いでしょう。
バックアップを取って重要なデータを守ろう
パソコンやスマートフォンなどに保存したデータは、デバイスの故障や操作ミスなどの理由で消えてしまう可能性があります。データの消失を完全に回避することはできないため、データの消失に備えた、定期的なバックアップの実施が重要です。
ただし、バックアップデータを保存したストレージなどが故障する恐れもあります。複数の場所にバックアップを取っておく、写真撮影時は複数のデバイスで撮るなど、同じデータを複数の異なる場所へ記録しておくことがおすすめです。