近年「サブスク」という言葉を耳にする機会が増えてきました。しかし、具体的にどのようなものを指す言葉なのか、よくわかっていない方も多いかもしれません。
この記事では、サブスクという言葉の意味やサービスの例、利用するメリット、使用時の注意点などをご紹介します。
1 サブスクとは
2 サブスクリプションサービスの一例
3 サブスクリプションが拡大している背景は?
4 サブスクリプションサービスのメリット
4-1 気軽に始められる
4-2 商品を所持しなくてよい
4-3 利用頻度が高い場合はお得に使える
5 サブスク利用時の注意点
6 特長を踏まえてサブスクリプションを活用しよう
■サブスクとは
サブスクとは、「定期購読」や「予約購読」といった意味を持つ英語のサブスクリプション(subscription)を略した言葉です。つまり、サブスクはサブスクリプション方式やサブスクリプションサービスのことで、商品やサービスを月額や年額などの定額課金制で契約して利用することを指します。
新聞購読などの従来の定額制サービスとは異なり、サービス内容が企業の目線で定められておらず、ユーザーのニーズに応えて料金体系やサービス内容が変化するのが特長です。
■サブスクリプションサービスの一例
身近なサブスクリプションサービスの一例としては、動画や音楽の月額制配信サービスが挙げられます。動画配信サービスのNetflix(ネットフリックス)やHulu(フールー)、動画や音楽を配信するYouTube MusicやAmazonプライム、音楽配信のSpotifyなどが有名です。
他にも、Microsoft 365(旧Office 365)などのソフトウェアや、自動車のシェア、洋服のレンタルなど、さまざまな分野でサブスクリプション方式のサービスが拡大しています。
■サブスクリプションが拡大している背景は?
近年はIT技術の進歩などにより、インターネット上で多くの商品やサービスの購入が可能になりました。それに伴って、ユーザーのニーズは「物品を所有する」ことから、必要に応じてその都度商品を利用することに変化しています。
ユーザーの考え方の変化によって、定額を支払えば好きな時にサービスを利用できるサブスクリプション方式が注目を浴びていると考えられます。
総務省によると、世界における動画配信分野のサブスクリプションサービスの売上高は、2020年の時点で668.3億ドル、定額制以外での動画配信は79.0億ドルと、大きな差がついています。※
今後も、さらなる高速通信インフラの整備などに伴い、サブスクリプションサービスの売上はますます伸長していくと考えられるでしょう。
※出典: 総務省「令和3年版情報通信白書」も参照ください。
■サブスクリプションサービスのメリット
サブスクリプションサービスを利用することには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ユーザー側の目線で、サブスクリプションサービスを利用するメリットをご紹介します。
1.気軽に始められる
サブスクリプションサービスには、一定のトライアル(お試し)期間を設けているケースが多く見られます。加えて、お試し期間終了後も比較的安価で利用できるサービスが多く、サービス加入へのハードルも低めです。
これまで興味がなかったコンテンツも気軽に試しやすい点は、大きなメリットといえるでしょう。
2.商品を所持しなくてよい
サブスクリプションは商品を購入するのではなく、サービスや商品の「利用権」を購入するものです。物品を所有・管理する手間がかからず、保管場所なども気にせずに済みます。
ただし、サービスを解約すると利用権を失う点には注意が必要です。動画や音楽の配信サービスは視聴できず、物なら返却が必要になります。ソフトの場合は、データの編集なども行えません。
3.利用頻度が高い場合はお得に使える
サブスクリプションの大きな特長は「定額制」です。「月額○○円で使い放題」というサービスが一般的で、ユーザーは使えば使うほどお得になる仕組みとなっています。
映画を見る機会が多い方や、音楽をたくさん聴く方は、従来よりも安価に映画や音楽などを楽しめるようになるでしょう。
■サブスク利用時の注意点
サブスクリプションサービスは気軽に利用できて便利です。その一方で、月額制の料金体系なので「固定費」が増えます。固定費とは、保険料や通信費など、毎月必ず支払いが発生するお金のことです。
利用するサービスを増やしすぎると、固定費が膨らんでしまう恐れがあります。利用頻度や利用したいサービスが少ない場合は、出費が無駄になることも考えられるため、慎重に検討しましょう。
サブスクリプションサービスは、お試し期間経過後に課金が開始されるのが一般的です。お試し期間中に満足が得られなければ、課金が始まる前に忘れず解約手続きを行いましょう。
また、コンテンツそのものを購入するわけではないので、サービスを解約してしまえば手元に残らない点にも注意が必要です。
■特長を踏まえてサブスクリプションを活用しよう
物品を所有するニーズが減っている現在、使いたい時だけ使えるサブスクリプションサービスは、さらに拡大していくと考えられます。ただし、サブスクには多くのメリットがある一方で、注意したい点も少なくありません。
特長を充分に理解したうえで、サブスクリプションサービスを上手に活用して暮らしに役立てることが大切です。