データ復旧サービス導入事例

日本欧颯喀(おうさか)精工(精密部品製造・中国にも拠点)

日本欧颯喀(おうさか)精工の代表取締役 逢坂喜久男氏にロジテックのデータ復旧サービスを活用した理由と経緯について詳しく聞きました。

RAID(800GB * 6本)のデータ復旧を依頼しました。技術、信頼性、価格のバランスを考えて、ロジテックを選びました

日本欧颯喀(おうさか)精工(精密部品製造・中国にも拠点)
■ 対象ハードディスク
マシン:HP製DAT72
搭載ディスク:Maxtor製 6Y080M0 (RAID構成、80GB * 6本)
■OS
Windows XP
■復旧スケジュール
解析開始~調査報告 2011/11/15 ~ 11/15
復旧開始~復旧終了(発送) 2011/11/17 ~ 11/18
日本欧颯喀精工について

大手電機メーカー向けにスイッチなど小型精密部品を製造している会社。年商2億5000万円。従業員数22名。欧颯喀というユニークな社名は、逢坂社長が上海で初めて会社を登記したときに、自分の名前、逢坂(おうさか)にちなんでつけたもの。欧颯喀を中国語で発音すると「オウサカ」になる(※ 大阪とは無関係)

管理部長からはロジテックが良いという上申

今回、ロジテックにデータ復旧を依頼した経緯をお聞かせください。

ある日、ブレーカーが落ちたことが原因で、業務上の極めて重要なデータが入っているマシンが起動しなくなりました。いわゆるウンともスンとも言わない状態です。

まずは付き合いのある大阪のIT会社を呼んで調査してもらいましたが、原因はハードウエアの物理的な障害によるもので自分たちには手に負えないとの回答。つづいて地元 滋賀のハードウエアに詳しい会社に来てもらいましたが、同様に、「専門業者ではないので、ディスクそのものを取り出して復旧する技術や設備はない。」との回答でした。

その後、管理部長が、ネット検索を通じてデータ復旧会社をいくつか調査しました。その後、谷井から第一候補として上がってきたのがロジテックでした。

経営者として、技術、信頼性、価格のバランスを重視

ロジテックが第一候補となった理由を教えてください。

谷井がロジテックを第一候補としたのは「信頼性」が理由でした。ロジテックといえば、ハードディスクのメーカーでもあり、データを復旧するために必要な技術力の点ではまったく問題がありません。また一時的にとはいえ、貴重なデータを預けるにあたって必要な、会社の信用力、機密保持への責任の点でも十分に信用がおける会社です。

しかし、コストダウンが日々の命題である製造業を経営する立場の私としては、信頼性が高いことは結構なこととして、やはり価格面が気になりました。いろいろ調べた結果、ロジテックは、価格は決して最安ではありませんでした。しかし、こうしたデータ復旧サービスは、安ければそれで良いというものでもありません。データを必ず直せる技術力、機密保持のための信用力、そして価格、この三つの要素を総合的に考える必要があります。要は「バランス」です。

じっくり考えた結果、やはりロジテックが一番バランスが良いという結論に達したので、管理部長には「ロジテックで行け」と指示しました。

その後、ロジテックは、調査一日、復旧一日という短期間で復旧作業を完遂してくれました。おかげで業務のダウンタイムは最小限で済みました。ロジテック技術者の尽力に感謝いたします。今回はどうも有り難うございました。

ロジテック技術者より
コメント

今回はどのような障害だったのか
お客様からは、「工場のブレーカーが落ちてからサーバーが立ち上がらない。HPに出張修理を依頼。HPからは『HDDが二枚壊れている』と報告」との申告をいただきました。実際に6台中2台のHDDに物理損傷が認められました。
どのような技術対応を行ったか
実施した技術対応は次のとおりです。
1.急患対応への簡易診断を実施
2.損傷があると診断されたHDD2台で、専用装置により磁気情報を抽出
3.それ以外のHDD4台で、通常装置により磁気情報を抽出
  (※ 手順2と手順3は、並行して実施することにより、作業時間の短縮を図りました)
4.取得情報への論理検証によりRAID構成のオフセットを見極める
5.損傷HDDDの欠損情報を補完し、RAIDを再構築。
6.再構築後のボリュームから、データ実体を抽出(成功)。
今回の修復をふりかえって
RAID5では、全体中の一台が損傷した場合でも、分散されている補完情報よるデータ修復が可能です。しかし、今回は2台のHDDが物理損傷しており、修復は困難でした。そこで2台のうち、損傷が軽微だった方のHDDに対して、欠損セクター補完を行い、それにより「障害前により近い状態への復元」を実現しました。なお、お客様が、構成HDDの入れ替えやリビルドを行っていなかったことは、RAID構成が崩壊した後の障害悪化を防ぐ上で、有効に働きました。
その他
RAID構成製品の修復は、HDDの異常に関する報告の内容を基にして、該当HDDを交換し、その上でRAIDの再構築を行って機能を回復させるのが、一般的な修復手順です。しかし、時には、障害の実態が正確に報告されていない場合があります。また、異常が検出されないにも関わらず、実際には複数のHDDが壊れてしまっているという場合もあります。

RAIDを構成する複数のHDDのうち1台を取り替えた場合、RAID機器は、自身のRAID構成を、新たなHDDを加えた形で再構築しようと動き始めます。しかし、その場合でも、再構築の作業中に、元からあった他のHDDが予期せぬ動作不良を起こし、そのため、再構築が途中で停止することもありえます。その時、起こりうる最悪の事態は、「元の正常な記録情報が誤った構成情報によって書き換えられ、kつその誤った構成情報を元にRAID再構築が完了することによる、「正常なファイルシステム全体の完全消失」です。

今回のケースでは、そのような最悪の事態には至っておりませんでした。これはお客様の迅速かつ適切な判断および処置によるものと推測しております。

※ 取材日時 2011年12月
※ 文中の数字、データはいずれも取材時点のものです。

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