データ復旧サービス導入事例

竹内秀樹様

竹内秀樹氏にロジテックのデータ復旧サービスを活用した理由と経緯について詳しく聞きました。

とうてい諦めきれない、思い出のデータの修復を依頼しました。ロジテックには『メーカーならではの信頼性』がありました

竹内秀樹様
■対象ハードディスク
Logitec LHD-EC250D4 250GB
■OS
Windows XP Pro/Home
■復旧スケジュール
解析開始~調査報告 2012/7/3 ~ 7/6
復旧開始~復旧終了(発送) 2012/8/3 ~ 8/6
竹内秀樹様について

竹内様は、ある医療電子装置メーカーで、超音波診断装置の基礎研究に携わるエンジニアです。趣味は登山、カメラ、合唱、フルート、オーディオ、生録など多彩。コンピュータも30年前から使い始めています。一番最初に買ったのは、Appleのパフォーマ、15年前に買ったiMacは今でも現役という、物持ちの良いパソコンファンです。

個人データの保管庫だったディスクを、「飛ばして」しまいました。

今回のハードディスク破損の経緯を教えてください。

今回、ロジテックには、個人的データを格納していた外付けハードディスクの復旧を依頼しました。

私はApple派で、15年前に買ったiMacを今も使っています。しかし数年前からiMac内蔵のブラウザが文字化けして使えなくなったので、しかたなくWindowsパソコンを別に用意して、ネットはそちらでやっていました。

ロジテックに依頼したのは、そのWindowsマシンに接続された外付けハードディスクでした。用途は、「自分のプライベートのデータ全てを保存する保管庫」です。

そのハードディスクで、5月頃から「CHKDSKを実行してください」という表示が頻出するようになりました。どうもおかしいなと思いつつも、放置していたところ、ある日、エクスプローラでハードディスクのアイコンが出てこない状態、いわゆる「認識しない」状態に陥りました。

調査したところ、BIOSレベルでは接続できています。しかし、OSレベルでは認識していません。いわゆる「ハードディスクが飛んだ」状態です。これには困りました。ハードディスクの中には、個人的に貴重なデータが格納されており、あきらめるにはあまりにつらいものでしたから。

「とうてい、あきらめられない思い出のデータが入ったディスクでした」

そのハードディスクにはどんなデータを保管していたのですか。

まず登山した時に撮った山の写真が入っていました。私はテントを背負って単独登山するのが趣味です。穂高岳、槍ヶ岳、立山連峰などたくさんの名峰に登りました。登山の途中は、デジカメで山の写真も撮っていました。その数、約1万枚。それがすべてこのハードディスクに入っていました。

そして趣味の生録データ。大学時代はホルンを吹いていました。就職後も市民オーケストラや市民合唱団で、フルート、合唱を楽しんでおり、気違い一歩手前というほどクラシック音楽が好きです。
生録に目覚めたのは、高校時代に、オープンリールでピアノ演奏を録音して以来です。
最近は、友人の演奏会を生録音し、それをCDに焼いて、ジャケットには自分で撮った山の写真をプリントアウトして、プレゼントしたりしていました。

これ以外にも、自主開催した音楽会のプログラムデータなど、人から見たら何でもありませんが、私にとってはかけがえのない思い出のデータがそのハードディスクには入っていたので、ディスクが認識できなくなったときは、「これで自分の過去が全部なくなってしまうのだろうか」と寂しい思いにとらわれました。

「自力でデータ復旧するよう全力を尽くしたのですが…」

その後、どんな行動を取りましたか。

まず壊れたハードディスクをiMacに接続してみました。ディスクがFAT32形式だったので、もしかしたらWindowsでダメでもiMacなら認識してくれるかもしれないと淡い望みを持ったのです。しかし、認識しませんでした。

CHKDSKをかければ破損データが復旧できるかもしれないと一瞬考えましたが、「いや、それをやったらデータの並びがグシャグシャになり、直るものも治らなくなる」と考え、思いとどまりました。

データ復旧サービスに頼むことも考えました。しかし、復旧代金は非常に高価だとも聞いていたので、すぐには頼めませんでした。

まずはハードディスク製造元のロジテックのサポートセンターに連絡しました。メーカーであれば、もしやインターフェース基盤を交換するなどの荒技を通じて、ハードディスクを「認識」させられるかもしれない。そう思い、一縷の望みにかけたのです。

しかし、ロジテックからは「非常に重度の障害であり、データは取り出せません」という返答でした。こうなると、やはりデータ復旧サービスに頼むしかないのかと暗い気分になりました。

その後は、ネット検索で、徹底的に情報収集しました。まず探したのは、「自力でハードディスクを復活させるための情報」です。しかし、そうした情報は結局、見つかりませんでした。それと平行して、データ復旧サービス各社のサイトも読み込みました。

当然、なるべく安価な所が良いわけです。「ダメ元で安いところに頼む」という選択肢も一瞬考えました。しかし、データ復旧は、データあるいはハードディスクの手術のようなものであり、一度、失敗すると、もう復旧はできなくなります。

結局、「まずは信頼できる会社から見積もりを取ってみよう。色々なことはその見積もりを見てから考えよう」という結論に達しました。そして、ロジテックでもデータ復旧サービスを提供していることを知り、問い合わせをして見積もりを求めました。

「ロジテックには、『メーカーならではの信頼性』を感じました」

見積もりを求める先としてロジテックを選択いただいた理由は何だったのでしょうか。

ハードディスクのメーカーとしてのロジテックを信頼していたからです。ロジテックのハードディスクは、中身はウエスタンデジタル、製造はすべて日本、出荷前には全数チェックをしているとのことで、その高品質を以前から高く評価していました。そのような信頼できるメーカーが展開しているデータ復旧サービスならば、信頼性は十分だと考えたのです。

ロジテックからの見積もり返答を見ての印象はいかがでしたか。

ロジテックからは、見積もりと共に、「データ復旧可能なファイルの一覧」も送られてきました。写真ファイル(.jpg)はすべて「データ復旧可能」とありましたが、生録データ(.wav)は「判定外」と記してありました。ロジテックの技術者からは「wavファイルは、直せる直せないの判断が困難なので、『判定外』という言い方になっている」とのことでした。しかし、「一応、判定外という言い方にしていますが、今回のケースは99%直せると思います」との回答もありました。

しかし、見積もり金額は、やはり、高い…。ここに来て、「データ復旧はあきらめる」という選択肢も真剣に考えました。しかし、家族や周囲からは「思い出って大事だよ。それが元に戻るのなら、その値段はギリギリ出してもいい金額だと思う」と言われ、また心が揺れました。そして、悩んだ末に、最後は、家族や周囲の後押しもあり、申し込みを決意しました。

そして数日後、ロジテックからディスクが届けられました。生録のwavファイルも含め、データは全て復旧されていました。

いろいろ思い悩みましたが、戻ってきたディスクの中の、山の写真を見たり、生録データの音を聞いたりすると、データ復旧をして本当に良かったなとしみじみ思います。

ロジテック技術者より
コメント

今回はどのような障害だったのか
お客様からは「ハードディスクドライブが正常に認識されず、中身が見られなくなりました」とご連絡をいただきました。
どのような技術対応を行ったか
障害の発生したハードディスクを調査したところ、物理損傷を確認しました。ハードディスクに負荷をかけ症状が悪化することのないよう、専用装置で注意深く磁気情報を抽出し、磁気情報を、良好な状態で抽出することに成功しました。その後、複数回の解析を実施し、今回の障害を修復するのに最適の復旧ツールを適用し、データの復旧作業を行いました。
今回の修復をふりかえって
物理損傷が発生したハードディスクは加速度的に症状が悪化するケースがあります。通電、ハードディスクへのアクセスを続ける事により、重度物理損傷、しいては復旧不可となる場合もあります。幸い今回のケースはお客様がパソコンに詳しい方で、障害が発生した後、的確な判断と処置により、あまり多くの作業を行わなかった事が、良好な状態でのデータ復旧へと繋がったと推測しています。

※ 取材日時 2012年9月
※ 文中の数字、データはいずれも取材時点のものです。

TOP